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千葉で買った国産キムチ
僕は国産のキムチはほとんど買いません。
日本製のキムチは砂糖や甘味料を沢山入れてわざと甘い味付けになっているものが多く、僕には甘すぎるのです。
しかし、韓国直輸入と書かれているキムチも、日本人向けに味を調整している(甘くしている)ものも多いので、韓国製だからと言って本場の味なわけではないものも多いです。
最近では、某韓国大手食品会社が本場直輸入を謳ったキムチを日本で販売していますが、あまりの甘さにびっくりしました。韓国製だからと思って油断していました。そのメーカーのキムチは、出始めの頃は甘くなかったのに、最近突然甘くなった感じがするんです。 おそらく、日本で売り上げを伸ばすために日本向けのものは輸出専用にわざと甘くしたのだと推測されます。
なので、最近は韓国製のキムチを買うのでさえ慎重になってきている僕ですが、それでも国産のキムチを手に取ることはほぼないのです。
しかし、千葉のスーパーで見つけたこのキムチは、原材料を見て「これはぜひ食べてみよう」と思ったのです。
千葉で作っているキムチで、商品名は『手作りピリカ ペチュキムチ』
“ペチュキムチ(べチュキムチ)”は”白菜キムチ”という意味の韓国語なのはわかるのですが、”ピリカ”ってなんだろう?と思って調べてみたところ、アイヌ語で「良い」「美しい」「きれいだ」「立派だ」「豊かだ」(Wikipediaによる)という意味なんだそうで・・・。 しかし、なぜにアイヌ語?
それとも、他に何か意味があるのでしょうか? “ピリ辛”という事でもないよな?
作っているメーカーのサイトをみてみました。
公式サイトによると、このメーカーは千葉県いすみ市で創業30との事。キムチは「すべて手作り、国産野菜にこだわり、無添加・無着色、塩分控えめの果物の甘味を生かした甘辛いキムチ」なんだそうです。おお! なんだかいい感じ!
でも、公式サイトは必要最低限のことしか書かれておらず、それ以上の詳しい情報を得ることができませんでした。
“ピリカ”の意味はわからぬまま。
購入場所と価格
『SENDO(せんどう) 千葉みなと店』にて購入。
『せんどう』は、千葉県の市原市を中心にチェーン展開しているスーパーマーケットです。
価格は、税込みで430円でした。
230グラムで430円という価格は、韓国キムチや普通の国産キムチと比べるとかなり高めではあります。
でも、いろいろこだわっているキムチっぽいので価格が高いのは仕方ないかもしれません。
原材料にこだわり、製造に手間をかけると、原価が高くなるのは当然ですし。
原材料
ということで、原材料を見てみましょう。
なんと、砂糖が使われていません! もちろん甘味料なども使われていません。
調味料も塩だけです。 出汁的なものも使われていません。
素材の持つ味を生かしているということか? これは素晴らしい。 化学調味料は当然使われてないですし、こんなシンプルな原材料でキムチができるのでしょうかね。市販の韓国製のキムチでも、ここまでナチュラルなものはなかなかないですよ。
野菜類は日本国産を使用しているとの事。
唐辛子は、ちゃんと韓国産の韓国唐辛子を使用(これ、ポイント)! 韓国唐辛子を使うことにより、自然な旨みと甘みが出るんです。
キムチにはよく使われる魚介類(アミの塩辛とか)も使われていません。
キムチは、発酵を早めるために魚介の塩辛を使うのが普通ですが、野菜だけでも乳酸発酵するので、必ずしも魚介の塩辛が必要ということもないようです。
キムチは奥が深いのです! (とか言いながら、自分で作ったことはない)
食べてみます。
見た目も良い感じ! 当然ながら無着色ですよ。韓国唐辛子による自然な色。 匂いもいい感じ!
程よい甘み、程よい酸味、程よいニンニク風味。
糖類が使われていないのに甘みを感じるのは、リンゴと梨から出る自然な甘みでしょうか。
韓国唐辛子からも甘みが出るでしょうし、とにかくわざとらしくない自然な甘みです。
辛さもピリ辛程度の弱めの辛さですが、わざと足したような辛さもなく、これも韓国唐辛子から出る自然な辛味のみです。
魚介類が使われていないからか、ちょっとコクが足りない気がしないでもないですが、しっかりと旨みは出ていますし、素材の味もしっかり生かされている感じがします。
わざとらしい甘さがないので、白飯にも合います。
こういうのを「バランスが良い」というのでしょうかね。突出したクセもなく、食べやすいです。
日本のキムチにありがちな”セメダイン臭”もないです。
キムチから出るセメダイン臭とは?
国産のキムチって、なぜかセメダイン(接着剤)の風味(セメダインを食べたことはないけど)がするものが多いんです。 ”セメダイン臭”と言えばいいんでしょうか? 工業的な匂いと表現する人もいます。 とにかく、僕はあれがあまり好きじゃないんです。
韓国産のキムチでそれを感じる事はないですが、日本のキムチにはよくあります。
キムチや漬物のセメダイン臭について解説しているブログがありましたので、リンク張っておきます。
ちなみに、「セメダイン」というのはセメダインという会社の登録商標なんですよね。 あと、同じように”ボンド”はコニシ株式会社の商標です。
だから、「セメダイン臭」は「接着剤臭」と言い換えないといけないのかもしれませんが、僕の言っているキムチの「セメダイン臭」は、セメダイン社が出してる「セメダインC」の臭いなんです。(黄色いチューブのセメダインCです。)
これ↓
そう。ボンドの匂いでもなく。 他の会社の接着剤でもない。 あくまでもセメダインの臭なんです。
話がそれましたが・・・
でも、このキムチはそのセメダイン臭もなく、クセもなく美味しいです。
自然な味がします。
とても食べやすいキムチ
このキムチは、辛味も控えめ(韓国唐辛子の自然な辛さ)なので、よほど辛いものが苦手な人以外は問題なく食べられる辛さです。 しょっぱさも控えめ、甘さも控えめ、そしてわざとらしくない自然な旨み。
罪悪感なく毎日食べられる。 これぞ健康自然食品だと言えます。
美味しいキムチは他にもありますが、ここまでシンプルでナチュラルなキムチはなかなかありません。
「塩辛を使っていないキムチはキムチとは呼べない」という意見もあるようですが、このキムチはちゃんとキムチの味がしますし。紛れもなくキムチです。
個人的には、もうちょっと酸味が出ている方が好きですが、これはもうちょっと置いて発酵させて、酸味が増えた頃にもう一度食べてみようかと思います。
ということで、賞味期限ギリギリまで冷蔵庫に入れておくことにしました。
賞味期限まで熟成させてみた
一度開封して、残ったものを冷蔵庫に入れて賞味期限まで熟成させてみました。
程よい酸味になりましたが、美味しさは変わっていません。
韓国のキムチは賞味期限近くまで保存するとかなり酸味が出るのですが、この商品はそこまで酸味は強くないです。(僕は酸味が強くても大丈夫です。)
韓国からの輸入キムチに比べると賞味期限を短く設定しているみたいなので、さらに熟成させ、賞味期限後1〜2週間でかなり酸味が出るのではないかと思われますが、今回は賞味期限内に全部食べてしまいます。
追記:またSENDOに行って賞味期限6月22日のものを買ってきたので、今度は賞味期限直前まで開封せずに熟成させてみました。 程よく酸味が出ましたが、まだまだ足りない感じでした。日本のキムチは賞味期限を短めに設定してあるのが多いですからね。
賞味期限から一週間ほど置いてみましたが、良い感じの酸味が出てきました。 豚バラ肉と一緒に炒めて「豚キムチ」を作ると美味しそう。 豚キムチを作る場合は、豚肉とキムチを一緒に炒めるだけです。他に味付けはいりません。味が薄くならないように豚肉の量を調整しながら作るといいでしょう。
油はごま油を使った方が風味良く仕上がります。
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