SUN BRAND(サンブランド)『MADRAS CURRY POWDER(マドラスカレーパウダー)』
辛さ満足レベル:
旨さ満足レベル:
※レベル表記方法についてはこちらのページを。
ドラマーの藤崎涼です。
本場インドのカレーパウダーを買ってきました。
ドラマーの藤崎涼です。
本場インドのカレーパウダー『SUN BRAND MADRAS CURRY POWDER』を買ってきました。
製造しているのは、歴史あるインドのメーカー。

缶には「EST 1876」の文字があります。なんと1876年創業!今年は2026年なので、ちょうど創業150周年ということになりますね。ロゴもレトロですねぇ!
インドの老舗が作った、歴史のある本場のカレーパウダー
僕は普段レトルトカレー派で、自分ではあまり作ったりはしません。
インド製のレトルトカレーは「うま味調味料や砂糖などの余計なものが入っていないナチュラル志向」なところが好きで、たまに購入しています。
「本場のスパイスミックスなら、もっとナチュラルで美味しいのでは?」と思い、今回は初めてこのパウダーを使って、本場のカレー作りに挑戦してみることにしました。

パッケージは非常にレトロ。缶の継ぎ目もどこか無骨で、「もしかして手作り?」と思わせる味わいがあります(笑)。
缶の継ぎ目も雑な感じで、そこがさらにレトロ感を出してます笑

120年前のアワード受賞?謎に包まれた実績
缶をよく見ると、アワードの受賞歴が。

- 1900年:パリで「なんらかの」メダルを受賞
- 1905年:ロンドンで「なにかの」金メダルを受賞
プリントがつぶれていて詳細は読めませんが、とにかく120年くらい前の輝かしい実績のようです。もっと近年の受賞歴はないのかな……
気になって公式サイト
をのぞいてみたのですが、残念ながら”賞”に関する情報は見つかりませんでした。
しかし、以下のことがわかりました。
●家族経営の会社で、古くから伝わるオリジナルのレシピが代々受け継がれてきた。
●製造施設はムンバイにあり、すべての製品の製造には、最高品質の原料のみを使用。
●すべての原料は非遺伝子組み換え。
●すべての製品に、着色料、香料、保存料は一切使用していない。
ということです。
日本では大阪の『キタノ商事』が正規輸入代理店になっているようで、キタノ商事のサイトには商品についての解説がありました。

なんと日本上陸から45年も経つロングセラー商品だそうです。 でも、僕は今までこの商品を知りませんでした。
アワードの受賞歴については、キタノのサイトでも『1900年初頭には数々の世界的な博覧会で価値あるアワードを受賞した、歴史ある国民的ブランド。』としか書かれておらず、どんな博覧会だったのかは明記されていませんでした。 まあ、僕は『〇〇受賞』とかには全然こだわらないんですけどね。自分がおいしいと思えればそれでいいんです。
研究心をくすぐられ、製造元『MERWANJEE POONJIAJEE & SONS PRIVATE LTD.』をGoogleマップで調べてみました。住所を辿ると、ムンバイの港近くにある年季の入った雑居ビルに到着。政府機関も入っているビルのようですが、ここで手作業でパッキングされているのでしょうか……?
ストリートビューで見るインドの街並みは、ちょっとした旅行気分になれて楽しい!
原材料と栄養成分をチェック
原材料をチェックしてみましょう。 一応、英語の原材料も載せておきますが・・・

ちゃんと輸入元の日本語原材料があります。(正規輸入品なので当たり前)

オールナチュラルスパイス!!!
カレーによく使われるお馴染みのスパイスが色々と入っています。
食塩も入っていますが、1人前(約15g)あたり約0.8gと控えめです。
食塩を除いて、15種類のスパイスが使われています。
ドライマンゴーが入っているのが特徴的な感じです。
やっぱりインドカレーはナチュラルに限ります。
僕はうま味調味料否定派ではないんですが、うま味調味料に頼らずに食材からの自然な旨みを引き出してこそ本物だとは思っています。 (でも化調まみれの食べ物も普通に食べます。)
一応、英語での栄養成分の表記も出しておきましょうかね。 15gあたりなので一人前の表記になります。

カロリーは意外とあるんですね。60kcalです。意外だったのは「1日分に必要な鉄分の55%」が摂れるという点です。スパイスのパワー、侮れません。
本場のレシピ(?)で作ってみた
輸入元のサイトにはこのパウダーを使ったレシピがいくつか紹介されています。

しかし、せっかくなので、パッケージに書かれている「英語のレシピ」を忠実に再現してみることにしました。そうすれば本場の伝統的なカレーが出来上がるはずです。
これがパッケージに書かれている作り方です。

【翻訳した作り方】
=作り方=
チキンやラムなどのカレーの作り方
肉1ポンドにつき、小さめの玉ねぎ2~3個を切り、少量のバターを熱したシチューパンで薄茶色になるまで炒める。次に、大さじ2杯の「サンブランドカレーパウダー」を加えて茶色になるまで炒める。その後、肉(しっかり茹でておく)と少量の塩を加える。全体をよく混ぜ合わせ、20分間煮込む。サンブランドチャツネを少し加えると、より美味しくなります。レシピフォルダーをお求めください。
……正直、ツッコミどころ満載です。「何人前か不明」「水分を入れないのに煮込む(stew)?」など、なかなか不親切(笑)。
まあ、使う肉が1ポンド(約450グラム)なのと、使うカレーパウダーが大さじ2杯(約30g)なので、2人前くらいなんでしょうかね。
お肉は、チキンもしくはラムが推奨されていますが、『etc.』と書かれているので、お好みで牛肉や豚肉で作ってもいいのかもしれません。 僕は牛か豚が好みなのですが、ここは本場の再現ということで、チキンを使ってみます。(ラムはあまり売られていないですし、ラムとチキンなら僕はチキンのほうを選びます)
国産の鶏もも肉のちょうどよい量のものがあったので、買ってきました。(約1ポンド=450g)
鶏肉はテキトーな大きさにカットし、しっかりと茹でておきます。(should be well boiled)

少量のバターと言われても、どれくらいの量を入れていいのかわからないので、テキトーに入れます。 小さじ1杯強ですかね。(一緒に写っているのは大さじ)

ちなみに、僕はカルピスバター(有塩)を愛用しています。
小さめの玉ねぎ2〜3個を用意すると書かれていましたが、中玉くらいの玉ねぎしかなかったので、中くらいの玉ねぎを2個使うことにしました。 グラム数にして約300グラムです。 どんなカットにすればいいのかも分からなかったので細かめにカットしてみました。
まずは、玉ねぎを半分くらい茶色(きつね色?)になるまで炒めます。

一応、アルミの中蓋フィルムがあり密閉されているのですが、このフィルムがまた破りづらい!
綺麗に破れず残ってしまっています⬇︎

さらに、カレーパウダーは缶の口から出しづらいです。
缶の口は小さめなので、スプーンでパウダーをすくうとしたらかなり小さめのスプーンが必要です。
パウダーはこんな感じ。 微粒です。

このカレーパウダーを大さじ2杯入れて混ぜながら炒めます。

茶色になるまで炒めるのですが、カレーパウダーを入れた時点で茶色になるのでよくわからない・・・

カレーっぽい、いい匂いがしてきました。
頃合いを見て、別鍋でしっかり茹でた鶏肉を投入。 鶏肉の茹で汁は念の為取っておきます。全然水気がないし、あとでアレンジに使うかもなので。

ここから20分間煮込むわけですが・・・・・(stew for 20 minutes)
水分が一切ないので、煮込むのではなく、炒めている感じです。

監視してないと焦げちゃうかも・・・・
でも、一応、作り方を信じて、蓋をして20分間弱火で煮込んで(炒めて?)みます。
焦げないようにたまにかき混ぜながら・・・・ いや、どうかんがえてもこれは煮込んでないよ。
でも、”STEW”というのは水を加えて煮込む意外にも、素材の水分だけで蒸し煮にするという意味もあるのかもしれない?

で、作り方では、『最後にサンブランドのチャツネを加えると、より美味しくなります。』と書いてありますが、その書き方だと別に入れなくてもよさそうなので入れません。(入れなくても美味しいというような書き方だよね) チャツネ持ってないしね。
ということで一応完成です
完成した見た目は、カレーというより「玉ねぎと鶏肉のカレー炒め」。

でも、ちゃんとレシピ通りに作っているので、インドではこういうのもカレーと呼ぶのかもしれません。
食べてみると・・・・
「甘い!!」。
意表をつかれました!!びっくりしました。
もちろん砂糖などの糖類は一切入れていないので、これはほぼ玉ねぎの甘みです。「炒めた玉ねぎは甘くなる」のは知っていましたが、まさか玉ねぎだけでこれほどまで甘くなるとは……。
しかしm僕が想像していたインドカレーの味や見た目とは、かなりかけ離れています。
カレーの風味はしっかりあるのですが、玉ねぎの主張が強いためか、スパイス特有の「キレ」のようなものはあまり感じられません。
でも、味は良いんです! 風味も決して悪くありません。玉ねぎがかなり甘いけれど、自然な甘みなので食べていて罪悪感もなく、どこか「素朴な家庭の味」という感じがします。インドの日常的な家庭料理って、案外こういうものなのかもしれませんね。
よくよく考えてみると、「スパイスと塩だけ」でこの味に仕上がるのはすごいことです。鶏肉の旨みもあるでしょうが、出汁もスープも使わずにここまで美味しくなる。これぞまさに「スパイスマジック」です。
いわゆるスパイス感満載で、スープのようなテクスチャーな「本格インドカレー」のイメージとは違いますが、もしかするとこれこそが本場のリアルな味なのかもしれません。
ちなみに辛みについては、原材料に唐辛子は含まれているものの、ほんのりピリ辛程度。完全に玉ねぎの甘みに押されています。
僕の推測ですが、これはかつてインドからイギリスに伝わった「カレーの前身」のような味なのではないでしょうか。だとしたら、巡り巡って「日本カレーの大元の味」に出会ってしまったのかもしれません! もしかしたら、これはインド向けではなく、あくまでも海外輸出専用にスパイスを調合しているのかもしれませんね。 レシピも、玉ねぎをソテーするところは欧風カレーの王道のような作り方ですし。
ちなみに、日本のカレーは明治時代にイギリスから伝わったんですが、その時は甘くなかった(砂糖などは使わない)んですよ。 その後、第二次大戦後もしばらくは甘くなかったんですよ。⬇︎

アレンジで自分好みの味に
ちょっと味見をした後に、アレンジしてみることにしました。
こういうこともあろうかと、アレンジ用に鶏肉の茹で汁(チキンブイヨン)をとっておいたのです。 試しに大さじ5杯分を入れてみます。
そして、イタリア産のトマトパック(無塩)を200グラム(パックの半分)、そしてカットしたにんにくを数個分入れてもう一度煮込んでみることにしました。

薄くなりそうなので、サンブランドカレーパウダーをさらに大さじ1杯分追加。
テクスチャはカレーっぽくなってきましたが、トマトを入れたせいで見た目はマンハッタンクラムチャウダーのような色になりました。 トマトは入れなくてもよかったかも….

最終的には3人前くらいの量になりました。
ということでカレーというよりは『チキンのトマト煮込みカレー風味』になりました。

おいしいですよ! 国籍はわからないけど素朴な家庭料理みたいな感じ。
でも、カレーではないなぁ、
塩味が薄いと感じる場合は、唐辛子や胡椒を、唐辛子や胡椒などを追加すると良い感じ。
ブラジルのシーズニング『Tajin(タヒン)チリシーズニング』とかもよく合います。(辛くはないけど、酸味と塩味が足されるので食塩を多く入れなくて済む)⬇︎
トマトを入れてしまうとカレー感が激減してしまう(トマトの量にもよるかもですが)ので、違う野菜、例えば人参、レンズ豆、豆水煮、茹でブロッコリー、ニンニクなどを入れてもいいかもです。でも、トマトも合うんですよ。
トッピングとしては、ガーリックパウダー、フライドガーリック、フライドオニオン、チーズ、バターなど、書くまでもなく、カレーに合いそうなものならなんでもOKではないでしょうか。
小麦粉不使用で油はほとんど使わないし(鶏からでる油と炒める時のバターのみ)、塩もそれほど多くは使わないのでヘルシーではあると思います。 無化調なのも良い!
罪悪感の少ないヘルシー料理かもしれません。
インドカレーってヘルシーなんだなとあらためて思いました。
このカレーパウダーは塩味も弱めなので、色々な料理に使えると思いますよ。
あくまでも予想ですが、塩味付けの焼き鳥とかチキン料理などにかけて食べてもいいでしょうし、パスタ料理に使ってもおもしろそう。 アイデア次第で用途が色々広がりそうです。
誰でも思いつきそうな安易な考えですが、パウダーのみをポテト(ジャガイモのガレットとフレンチフライ)にかけてみました。

⬆︎これくらいの量をかけても、味はそれほど濃くはならず、塩味も弱めです。
ほんのりカレー風味です。
このパウダーだけでの味つけだとちょっと塩味が薄めになるので、塩の追加は必要かも。
このパウダーを実際に使ってみて感じたのは、そのまま振りかけるよりも、しっかり炒めたり加熱したりすることで真価を発揮するタイプだということ。やはり、王道にカレーのベースとして使うのが一番ポテンシャルを引き出せそうです。
もちろん、炒め物や煮込み料理に「カレーの風味」をプラスする万能パウダーとしても、かなり重宝すると思います。
個人的にはもっとガツンとくるスパイシーさを予想していましたが、実際は驚くほど使いやすく、マイルドなパウダーでした。
きっと本国向けというよりも輸出仕様としてアレンジされているのではないかと予想しますが、変なクセもなく、辛みも控えめ。よほどカレー味が嫌いでない限り、お子さんから大人まで楽しめる「万人受けする味」と言えるのではないでしょうか。
「本場のスパイスを試してみたいけど、辛味やスパイスの強いクセは苦手……」という方には、まさにぴったりの歴史ある一缶だと思います!
本場インドのレトルトカレーもお勧めです。
