辛さ満足レベル:
旨さ満足レベル:
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激辛ドラマー(四川麻婆豆腐マニア)の藤崎涼です。
僕はずっと1日1食麻婆豆腐の生活を送っていましたが、最近は週5食くらいの時もあり、以前よりは減っています。
でも、麻婆豆腐は大好きなのです。だけどラーメンとかカレーとかチャーハンとか餃子とか、食べたいものがたくさんあって困るんですよ・・・。
さて、今回は丸美屋のカップメシ『いざ米る カップdeごはん 四川風麻婆豆腐ごはん 辛口』を食べるのですが……その前に、少しだけ「自分語り」をさせてください。僕が麻婆豆腐マニアになったきっかけのお話です。
僕と麻婆豆腐の出会い:ルーツは「丸美屋」にあり
僕が子供の頃、麻婆豆腐といえば「丸美屋」でした。 実を言うと、丸美屋は”日本の麻婆豆腐の素の元祖”でもあります。確か日本で最初に「麻婆豆腐の素」を発売したのが丸美屋で、その翌年に理研の『マボちゃん』が追随したんじゃなかったでしょうか。麻婆豆腐を家庭料理として定着させた立役者は、丸美屋なのです。
我が家の食卓も、マボちゃんではなく丸美屋派だったと記憶しています。ただ、当時は麻婆豆腐に対して特別な思い入れはなく、たまに出てくる「おかずの一つ」に過ぎませんでした。
母親に「当時は何の麻婆豆腐の素を使っていたか?」と聞いても、覚えておらず、単にスーパーで売られていた麻婆豆腐の素をこだわりもなく買っていたようです。 ただ、僕自身は丸美屋の麻婆豆腐のパッケージをよく覚えているので、「マボちゃん」ではなく丸美屋だったんだと思います。 丸美屋の麻婆の素は片栗粉と生姜とネギが入った小袋が別添されているのが特徴的なんですよね。
今も昔もパッケージの内容はそれほど変わっていないようです。

現在のパッケージ⬇︎
ちなみに、これは理研の『マボちゃん』⬇︎
10代後半、町中華の「マーボー麺」に衝撃を受ける
転機が訪れたのは10代後半。当時所属していた音楽事務所の社長に連れられ、よく通っていた町中華で『マーボー麺』に出会いました。 小学校5年生で激辛に目覚めていた僕は、当然のように麻婆麺も激辛にして食べていました。テーブルにあるラー油を1本丸ごと使い切って、社長に呆れられていました……(笑)。 実際、ラー油はそこまで辛くないので、1本入れたところで辛味よりもカロリーが凄まじいことになっていたはずですが、そこは食べ盛りの10代。どれだけ食べても太らない時期でしたね。
この頃から麻婆麺には嵌っていましたが、依然として「普通の麻婆豆腐」にはあまり興味がありませんでした。
世界が変わった20代 「本場・四川」との遭遇
20代になった頃、輸入食品店でたまたま「本場四川の麻婆豆腐の素」を見つけました。パッケージの『激辛』という文字に惹かれただけなのですが、激辛マニアとして「中国の麻婆豆腐はどれくらい辛いんだ?」という軽い好奇心で購入したのです。
ところが、自分で作って食べてみて、衝撃が走りました。 「これが本物の麻婆豆腐か!!!」 「今まで食べてきたものは一体なんだったんだ……?」「美味い!美味すぎる!」
世界が変わった瞬間でした。辛さ自体は「激辛」とまでは思いませんでしたが、砂糖の甘みがなく、キレのある辛さと痺れる感覚(麻辣)、そして奥深い旨み。一瞬で本場の虜になった僕は、ここから「四川麻婆豆腐探求」の旅へと踏み出すことになります。
ダイヤルアップ時代、中国語と格闘した研究の日々
困ったことに、そのとき買った「素」は並行輸入品だったのか、二度と出会うことができませんでした。当時の日本のスーパーには、従来通りの「日本風」しか売っていません。
そこで僕は、ネットで本場の味を研究し始めました。当時はまだダイヤルアップ接続の時代。限られた通信時間の中で、中国のサイト(多分)から元祖の店『陳麻婆豆腐』のレシピを発見したのです。 翻訳サイトなんてない時代ですから、中国語を一生懸命読み解き、慣れない材料を揃えては研究を重ねました。
その後、味の素(Cook Doだったかな?)や丸美屋からも、花椒を効かせた「本格派」を謳う商品が発売され、あちこち探し回った記憶があります。(まあ、単に花椒や香辛料を追加しただけで亜麻は変わらず、日本式からは脱却できていませんでしたが、それでも本場に一歩近づいたような商品でした。)
「陳麻婆豆腐」の日本上陸と、現在のこだわり
2000年になると、ついに本家本元『陳麻婆豆腐』がお台場の「お台場小香港(現在は閉館)」にオープンしました。『陳麻婆豆腐』は中国四川の麻婆豆腐の元祖のお店です。日本の会社が本家に根強く交渉してライセンス契約を勝ち取り、日本にオープンしたのです。当時のメニューは、潔く「麻婆豆腐一品」のみ! 肉は松阪牛で、豆腐やお米にも徹底してこだわり、店内にはその熱い蘊蓄(うんちく)が掲げられていたものです。
ただ、近年の日本の『陳麻婆豆腐』は、大手の経営に移った影響か、様子が変わってしまいました。基本の麻婆豆腐の味が変わり、麻婆豆腐以外のメニューも多数で、変わり種の麻婆豆腐まで登場しています。それはそれで良いのですが、個人的には「日本上陸時のあの味とこだわりに戻ってほしいな」と感じ、最近は足が遠のいています。
その後日本でも本場風の麻婆豆腐を出すお店が増え、「本場」「四川」などのワードを探し求めあちこち食べ歩きました。
結局、食べ歩きを重ねてたどり着いた結論は、「自分で作るのが一番美味しい」。 もしくは、本家から取り寄せた『陳麻婆豆腐の素』を使うのが僕のベストとなりました。
僕の麻婆豆腐食べ歩きは継続していますが、以前のような勢いはなくなっています。
【実食】丸美屋「いざ米る カップdeごはん 四川風麻婆豆腐ごはん 辛口」
さて、自分語りが長くなりましたが、ここからが本題。 今回食べるのは、丸美屋の『いざ米る カップdeごはん 四川風麻婆豆腐ごはん 辛口』です。
麻婆豆腐といえば白飯!! まあ、日本の麻婆豆腐は甘いものが多いので、なかなかご飯に合うものはありませんが、四川式の麻婆豆腐にはライスがないと始まりません。
今回買った『麻婆豆腐ごはん』は、その名の通り、麻婆豆腐とご飯を組み合わせたインスタント食品(カップライス)。お湯を注ぐだけの手軽さです! しかも『四川風』!!!

いや、『四川風』については全く信用してないです、ごめんなさい。
そして『辛口』!!!!

いや、『辛口』についても信用してないです、ごめんなさい。
以前、丸美屋の甘い『麻婆豆腐の素 大辛』を食べたことがありますし笑⬇︎

原材料をチェックしてみます。

ええええええ・・・ スープの原材料の一番上に砂糖が・・・・・ そして砂糖の次に粉末味噌・・ しかも真ん中あたりに”豆腐”が出てきます。なんと豆腐よりも砂糖の量が多いということになります。(原材料は使用量の多い順に記載しなければならないという法律があります)
肝心の豆板醤は下の方に記載されていて、さらにはダメ押しのように還元水飴も疲れています。 ”四川風”とか”辛口”と謳われていても、まったくそういう気配がないのが逆に潔いかもしれません。
ちなみに四川麻婆豆腐の本来のレシピには砂糖は使いませんし、メインの味付けは豆板醤です。
カロリーや食塩相当量は標準的な感じです。

開封すると、中にはご飯とスープの袋が入っていました。具材はスープの中に入っているようです。

白飯は、日清のカップ飯とは違い乾燥米ではなく、水分を含んだ半生のようなパックになっています。
これを袋の上からほぐしたあとにカップに投入します。

その次に、粉末スープを入れます。粉末スープには豆腐とネギが入っていました。黒い粒々は花椒か胡椒でしょうかね。

そして、お湯を注いで15秒ほどかきまぜ、蓋はせずに5分間待ちます。
お湯の量が多いので「シャバシャバしたスープ状になるのかな?」と思いました。 それくらいお湯を入れた時はシャバシャバしていました。しかし、5分待つとかなりトロみの強い仕上がりになりました。

5分経った後、もう一度しっかり混ぜます。粉末スープが固まったりしているので、しっかり混ぜないと味にムラがでてしまいそうです。
感想:
- 味のバランス: 砂糖によるかなりの甘みがありますが、辛味もしっかりあります。いわゆる「日本的な辛口」の範囲内です。 辛味と甘味が同じくらいのレベルな印象!
- 食感: トロみがかなり強く、やや不自然(わざとらしい)な質感を感じます。
- 風味: 花椒の風味はほとんど感じられませんし、麻味も弱めです。花椒の痺れというより、胡椒系のスパイス感があります。なんだか味噌が強く、インスタント味噌ラーメンのような感じもします。まあ、日本風の麻婆豆腐をベースとしている感じがありますが、四川風とも日本風とも言い難い、不思議な味わいです。
- 具材: 豆腐が小さく柔らかいため、食感がほとんどありません。食べた時に豆腐が感じられない。それがさらに「麻婆豆腐感」を薄めてしまっている印象です。
- 総評: 正直、味は麻婆豆腐な感じがしません。ラーメンスープに片栗粉をたくさん入れて、とろみをつけたような味。これはこれで美味しいとは思うのですが、麻婆豆腐感が少なく・・
そして、もっと甘さを抑えてほしいのが本音です。せっかくの”辛口”なんだし、甘くしてどうするんだという感じではありました。
でも「四川風」とか「麻婆豆腐」としてではなく、単なる味付けカップライスと思えば、小腹の足しにはいいかなと思いました。

という感じで、甘さに対してはちょっと厳しい意見になりました。とはいえ、日本の麻婆豆腐は「甘さ」が特徴。メーカーとしても、買う側が納得する「日本人が好きな味」を追求した結果なのでしょう。丸美屋は日本の麻婆豆腐の素の元祖ですし、日本人ターゲットにするのは当然ですからね。
四川式麻婆豆腐が大好きな僕も、元々は日本式のマーボードーフで育ったわけですし、これはこれで一つの食べ物としてアリですが、本格四川を求める方にはもの足りないかもしれません。しかも、商品名に「四川風」とかついちゃっていますからね・・・・
