辛さ満足レベル:
旨さ満足レベル:
※レベル表記方法についてはこちらのページを。
宅麺はラーメン界の革命!… と思ってたけど
ラーメン専門通販サイト『宅麺』は、有名ラーメン店の実店舗の味をそのまま自宅で楽しめるのが最大の売りです。お店で実際に仕込んだストレートスープと麺を冷凍し、具材付きで届けてくれます。おかげで、行ったことのない遠方の有名店や大行列店の味を、並ばずに自宅で堪能できるようになりました。中には宅麺で食べて感動し、実際に店舗まで足を運ぶようになったお店もあるほどです。
お店監修や再現系の冷凍麺・インスタント麺は以前からありましたが、実店舗のスープと麺をそのまま味わえる点こそが宅麺の革命的な魅力でした。
圧倒的な価格の高さとイオン進出
ただ、宅麺はとにかく高い!ラーメン1杯で約1,500円、送料は最低でも1,166円かかります。まとめ買いしても送料無料ラインはなく、10食買うと送料は2,750円に上ります。つまり、1杯食べるのに最低でも約2,500円くらいは必要なのです。
それでも「行列に並ばず、現地に行かずに済む」メリットは大きく、僕も最初の頃は送料を節約するために色々なお店のラーメンを一度に5食ほど注文していました。
そんな宅麺ですが、最近大きな変化が起きています。イオンなどの冷凍食品コーナー(@FROZEN)でも購入できるようになり、高い送料を払わずに済むようになりました。ラーメン単体の価格は通販より高めに設定されており、1杯約1,700円くらいはしますが手軽に入手できるのは魅力です。
事業としては大成功でしょう。運営会社もソフトバンク本社がある「東京ポートシティ竹芝オフィスタワー」に入居しており、その成長ぶりには驚かされます。
工場製造による「本末転倒」な変化
しかし、規模拡大に伴い個人的には残念な部分も目立ち始めています。
最大の魅力だった「お店で作ったスープ」ではなく、宅麺が自社工場を立ち上げたり、他メーカーへ製造代行を委託したりして、一部商品を自社・委託製造するようになってきたのです。
店舗側や宅麺側にとっては効率的で、ビジネスとしてWin-Winなのは分かります。しかし、これでは従来の再現系ラーメンと変わらなくなり、最大の差別化ポイントが失われてしまうように思います。
同じレシピで作ったとしても、原材料の仕入れ先や調理環境が違えば味は変わってしまいます。実店舗のスープには多少のブレがあるかもしれませんが、工場製造に切り替えることで安定はしても原材料まで変わってしまうなら、一般的な再現系インスタント麺と差別化できなくなってしまいます。
『大島』の味噌ラーメンで感じた決定的な違い
例えば、江戸川区の名店『大島』の味噌ラーメン。僕は実店舗で食べたことがなかったのですが、宅麺で買って「美味しい!」と思い、何度がリピートしていました。
その後、イオンでパッケージ化された『大島』の宅麺商品を発見し、歓喜して購入。しかし、食べてみると味が全然違いました。いままでの感動が全く無かったのです。おかしいと思い、原材料を比較してみました。
⭐︎実店舗製造の原材料
【スープ】豚肉、豚骨、昆布、白菜、ねぎ、味噌、にんにく、もやし、玉ねぎ、しょうが、唐辛子、ラード、山椒
【麺】小麦粉(国内製造)、食塩、卵白/かんすい、酒精、乳化剤
【具材】チャーシュー(豚肉、醤油、花椒、山椒、花椒葉)、味付けメンマ(メンマ、醤油、砂糖、唐辛子、食塩)、(一部に小麦・卵・大豆・豚肉を含む)
⭐︎宅麺工場・委託工場製造の原材料
【スープ】食用油脂、ポークエキス、にんにく、みそ、豚肉、オニオンソテー、オニオンペースト、しょうが、中華風調味料、たん白加水分解物、野菜エキス、ゼラチン、チキンエキス、こんぶエキス、酵母エキスパウダー、香辛料/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【麺】小麦粉(国内製造)、全卵粉/酒精、加工デンプン、かんすい、着色料(クチナシ色素)、(一部に小麦・卵を含む)
【具材(煮豚)】豚肉、醤油、砂糖、発酵調味料、食塩、おろし生姜、おろしにんにく/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、(一部に小麦・大豆・豚肉を含む)
スープの原材料を見比べると完全に別物です。工場製造版には各種エキス類や添加物、酵母エキスパウダーやうま味調味料が多用されているのに対し、実店舗版は非常にシンプルでナチュラル。これだけ調味料を使っているのに、お店で作られたものより味が落ちてしまうのは皮肉なものです。
スープだけでなく、麺も具材も原材料は大きく違っています。これじゃ味が全然違うのも無理はないです。
調べてみると、宅麺の運営会社は2023年にソフトバンクグループ(ソフトバンクロボティクス)の傘下に入ったようで、経営方針が変わったのかもしれません。だからこそソフトバンク本社が入るオフィスビルに入居できたのだと納得しました。
そのため、僕は今ではなるべく製造者が実店舗になっている商品を選ぶようにしています。
お気に入りの店舗とこだわり
僕が宅麺で特に気に入っているのは、滋賀県『らーめん与七』の豚骨ラーメンと、東京・三鷹『元祖スタミナ満点ラーメン すず鬼』のスタ満ソバです。
『らーめん与七』は宅麺でハマり、車で関西方面へ出かけた際に寄り道して実店舗へ2回食べに行ったほどです(修行先の有名店『無鉄砲』を超えていると思います)。
『すず鬼』の”スタ満ソバ”もリピートしています↓

しかし、『すず鬼』は実店舗へ行ったことがないんです。都内なので行けない距離ではないのですが、行列店らしく、僕は並ぶのが大嫌いなため躊躇しています(代わりに、スタ満ソバのヒントになったという千葉県長柄町『八平の食堂』のアリランラーメンを食べに行ったりしました)。
ただ『すず鬼』の場合、実店舗で作ってはいるものの、宅麺向けの物はあえて味付けや具材を研究しながら変更しているそうです。スープをそのまま冷凍しても完全に実店舗の味にはならないため、通販向けに最適化しているとのこと。研究熱心でポリシーを感じます。
すず鬼は、最近はカップ麺やコンビニ弁当なども手広く手掛けており、宣伝や割り切りもうまい印象です。
イオンで発見!『すず鬼』監修の同名ラーメン2種を食べ比べ
そんな『すず鬼』が監修する宅麺ブランドの冷凍味噌ラーメンが、イオンの冷凍食品コーナー『@FROZEN』で販売されていました。
しかし、なぜかパッケージも価格も違うのに、全く同じ商品名で2種類売られていました。(いずれも冷凍品)

どちらも『鬼ラーメン 業火の赤味噌』 という商品名です。辛そうな名前です!!!
左のが税込みで646円、右のが税込みで1,598円!!!
どうなってるの??
違いといえば、左側の商品は鍋に入れて火にかけるだけのお手軽な作り方。
右側の商品は、スープは湯煎し、麺は別茹でして作るタイプです。
スープはどちらもストレートスープです。
キャッチコピーも全く同じです。

どちらのパッケージにも『汗ばむ辛さと、溢れる旨味。本能を揺さぶるスタミナ満点の一撃。』
と書かれています。
なぜ同じ名前で形態と価格が違う商品を同時に出しているのでしょうか。旧商品との入れ替えなのか、意図は謎です。
そして、いずれも同じアニメ(鬼滅の刃)とのコラボ商品になっています。 アニメのキャラクターのカードが封入されているらしい。これって、いったいなんの層がターゲットなのだろう? 辛口系ラーメンぽいので子供ターゲットだとは思えないんだけど・・・・
しかも646円のほうならまだしも、一方は1600円もするし、そもそも子供は冷凍食品コーナーなんか見ないだろうし。 なぜアニメとコラボしたんでしょうかね。
僕はこういうキャラクターとかのコラボ商品って敬遠しがちなんですよ。 偏見かもしれないけど、キャラクターの力を借りている商品って、あまり味にこだわってない気がするんです。さらにはキャラクター使用料の分、販売価格もその分上がるだろうし、
僕はこのアニメは、名前は知っているけど観たことはないし、物語の内容も知りません。なので全く興味がないんです。 このアニメのキャラクターのカードが付録でついていても、不要なのです。 周りに欲しがるような人もいないし。
カードとかパッケージイラストとかいらないから、その分もっと安くしてほしいんです・・・・
僕はあくまでも、『すず鬼』の監修商品というのに興味をそそられたわけで・・・
なので、両方とも買うことにしました。
せっかくなので、食べ比べをしてみたいと思います。

↑左のがキンレイ方式で鍋ひとつで作るやつで、右のが麺を別茹でして作るタイプです。
わかりやすく、鍋ひとつで作るタイプを『タイプA』、麺を別茹でするタイプを『タイプB』と呼んで比較します。
開封すると、中身はこんな感じ。

タイプAの具材はチャーシュー、もやし、ネギです。 タイプBの方の具材はチャーシューのみです。
麺も違いますね。 タイプAの 麺はストレート麺っぽい感じで、タイプBの麺は縮れ麺です。
スープはいずれも水で薄める濃縮スープではなく、ストレートタイプです。
中身と仕様の違い
- タイプA(646円 / 鍋ひとつ調理)
- 具材: チャーシュー、もやし、ネギ
- 麺: ストレート麺風
- スープ: ストレートスープ
- タイプB(1,598円 / 麺別茹で調理)
- 具材: チャーシューのみ
- 麺: 縮れ麺
- スープ: ストレートスープ
原材料の違い。
まずは、こちら↓が、麺とスープが一体になっている『タイプA』の原材料。

そして、こちら↓が、麺を別茹でする『タイプB』の原材料です。

なんと! スープの原材料が全然違う!!! 完全に別物レベルで違います。
同じ商品名なのにね・・・・
製造している会社も違います。
商品名を変えるべきレベルで違います。
宅麺は、なぜこの二つを同じ商品名で販売したのでしょうか?
また、どちらにも砂糖が使用されており、特にタイプAは使用量が多い印象です。
本来の実店舗の『スタ満ソバ』はスープに砂糖を使わず、濃い醤油とニンニクが効いたガツンとくる味付けです。コンビニのカップ麺などでもそうですが、インスタント化されるとなぜか砂糖や糖類が添加され、甘みが加わるのが不思議なところです。
実食レポート・味の比較
2つを同時に完成させるように調理しました。
できあがりがこちら↓

左がタイプAで、右がタイプBです。
見た目からしてスープの色、麺の形状、チャーシューのサイズまで全く異なります(タイプAにはもやしとネギが入り、タイプBはチャーシューのみ)。追加トッピングなしでそのまま食べ比べてみました。
- タイプA(646円)の感想
甘みが強く、よくあるピリ辛味噌ラーメンという印象。辛さは控えめで甘さが勝っており、「すず鬼」らしいスタミナ感はありません。手軽に無難な味噌ラーメンを食べたい一般向けですが、646円出すならキンレイ製の味噌ラーメンを買った方が安くて満足度は高いと感じました。 - タイプB(1,598円)の感想
しっかりと「すず鬼感」があります。『スタ満ソバ』に近い味わいで、けっこうニンニクが効いておりスープにはとろみがあります。具材を入れるのを前提としているのか味はけっこう濃くて甘さは控えめ。白飯が欲しくなります。具材追加を前提としたラーメンマニア向けと言えます。
まとめ
同じ商品名でありながら、内容は完全に別物という結果でした。
個人的な結論として、タイプAはリピートなしかな・・・。
タイプBは悪くないものの、約1,600円も出すのであれば通常の『スタ満ソバ』↓を購入したいというのが正直な感想です。
