辛さ満足レベル:
旨さ満足レベル:
※レベル表記方法についてはこちらのページを。
これは珍しい!陳健民さんの名前を冠した商品
『四川食品工業 “陳健民 伝承の醤 三種の秘伝醤”』
赤坂四川飯店の創業者で、四川料理をアレンジして日本の家庭に広めた『陳健民』さん。
よく考えてみると、陳健民さんの名前を冠した食品は、今までありそうでなかった!!
ネット通販とかを調べても、陳健民さんの書いた(?)書籍しか出てきません。食品は出てこない。
しかも、この商品(三種の秘伝醬)自体も、ネットでは売られている気配がほとんどありません。
唯一売られているのはヨドバシドットコムくらいで、しかも賞味期限切迫商品(賞味期限:2024年12月2日))となっています。↓
そういえば僕の持っているこの商品も同じ賞味期限だ。
もしかして、この商品はあまり世に出回ることなく、在庫限りで終売を迎えている可能性も???
というか、僕はこの商品をどこで買ったのか??? 思い出せないんです。
どこかのスーパーマーケットかドン・キホーテくらいしか思い当たりませんが・・・
ネットで買ったわけではないことは間違いありません。
僕は買った場所と値段は記録するようにしているんですが、この商品は記録がない・・・ 不覚!
四川飯店と陳健民さんの関係
陳健民さんは、言わずともしれた四川飯店グループのオーナーでした。
厳密にいえば『四川飯店』の完全たる創業者ではないようですね。
元々、陳健民さんは東京の新橋にあった台湾人オーナーの『四川飯店』というお店の厨房で働いていて、そこから独立する形で赤坂に店を出店したんだそうです。なので、陳健民さんは『赤坂四川飯店』の創業者ということになりますかね。
そして、四川料理を日本人向けにアレンジ(当時は四川の食材が日本で手に入らなかったのもあるでしょうけど)して、広めた功績者でもあります。
陳健民さんの亡き後、四川飯店は息子さんの陳健一さん(2023年没)→孫の陳健太郎さんと引き継がれています。 四川飯店を一躍有名店に押し上げたのは息子の陳健一さんの功績でしょうね。
しかし、よく考えてみたら四川飯店グループは陳健一さんや陳健太郎さんの商品は色々と展開しているんですが、創業者の陳健民さんの名前を冠した商品を出しているのを見たことがないんです。まあ、今や陳健一さんのブランド力と知名度の方が高いからかもしれませんけど、陳健民さんの名前を冠した商品が今までなかったのも不思議な気がします。
なので、僕もこの商品を見たときに「珍しいな」と感じました。
なので、この商品を作っている『四川食品工業』について調べてみました。
何せ、会社名に『四川』が付くし、興味ありますので。
四川食品工業とは?
四川食品工業の公式サイトを見つけました。
千葉県横芝光町にある会社のようです。
サイトのトップページには、
「本場四川の流れを汲んだ”本物”へのこだわり」
「陳健民氏から受け継ぐ本物の味」
というキャッチコピーが掲げられています。
この会社は主に業務用の中華調味料や、介護施設向けの冷凍惣菜、さらにはOEM商品を手掛けているようです。そのため、スーパーマーケットなどの一般的な市場では、あまり目にすることのない会社名かもしれません。
そのサイトの中に気になる記述が・・・・↓
『師・陳建民氏と森聰(現 当社社長)がお互いの技術を活かし、厨房の味を家庭に届けるべく立ち上げたのが四川食品工業のはじまりです。』
と書かれていました。
この四川食品工業は陳健民さんが立ち上げた(出資した?)会社ということになるんでしょうか。
なので、陳健民さんがご存命だった頃は、この会社の経営に関わっていた可能性があります。
ということは、陳健民さん絡みのライセンスは、この会社が所有しているという事も考えられます。
そうすると、四川飯店グループはいくら創業者とはいえど陳健民さんの名前は簡単に使えない可能性があります。陳健民さんの名前を使った食品や商品を販売するには、四川食品工業の許諾がいるのかもしれませんし、逆に四川食品工業の方でも四川飯店の名前は出せないと・・・
そういう理由もあって、四川飯店グループでは陳健民さんの名前を使った商品は出せないので、陳健民さんと陳健太郎さんの名前を使った商品しか出さないとか??
しかし、陳健一さんが亡くなってからは、陳健太郎さんの名前を冠した商品にスイッチしてきているので、あくまでも”すでに亡くなっている方の名前を冠した商品は出さない”というスタンスなだけかもしれませんけどね。
以上は、あくまでも僕の推測でしかないことをお断りしておきます。
まあ、余計なお世話ですよね笑
でも、食品業界(に限りませんが)では権利絡みの問題がよく起きてますからねぇ。の
パッケージ
使いやすそうな、キャップ付きのプラパックになっています。
パッケージには、イラストとは言えど陳健民さんの顔も出ていて、『四川料理の神様』という肩書きになっています。
料理にそのままかけてもいいし、料理の調味料としても使えるようです。
天然熟成の豆板醤、甜麺醤、豆豉醤、花椒油、香辣油をブレンドしているとの事。
3種の醤と2種の香味油を絶妙にブレンドしている
原材料チェック!!
これの原材料、なかなか本格的です!! 砂糖などの甘味料も入っていない!!
それどころか無化調です!!!
油は、花椒油とラー油を使っているらしい。
でも『その他』って書いてある原材料が気になりますけど・・・・
加工食品の原材料表記に『その他』って表記はありなの?????
中身をチェック! そして味見!
『3種の秘伝醬』をスプーンに出して、そのまま舐めてみました。
熟成豆板醤っぽい味がします。 しかし、熟成期間が短いのか、若干赤色寄りな色合いではありますす。
甘味を感じるのは甜麺醤が使われているせいだと思いますが、気になるような甘さではなく自然な甘味です。
これはなかなか美味しいかも。ピーシェン豆板醤ほどの熟成感はないものの、これで麻婆豆腐を作ると美味しそう!
もちろん、野菜炒めとかチャーハンとかラーメンなど色々使えそうですが、やはり僕はこれで麻婆豆腐を作りたいと思います。
でも、『陳健民秘伝』と言いますが、陳健民さんの時代に、日本でこの熟成豆板醤は入手できていたのでしょうか? 建民さんは、自家製熟成豆板醤を作っていたとか?
麻婆豆腐を作る!
パッケージ裏面には麻婆豆腐のレシピが書かれていました。
やはり麻婆豆腐に使うのが定番なのでしょう。
当の陳健民さんが日本に広めた日本式の麻婆豆腐のレシピではなく、ほぼ四川式に近いレシピです。
しかし、僕は麻婆豆腐には生姜やコショウは入れないので、このレシピ通りには作りません。
そして、鶏がらスープも準備していません。ちなみに、僕は麻婆豆腐を自分で作るときは、鶏がらスープは無塩のものを使います。 間違っても市販の中華だしの素は使いません。市販の中華だしは、それだけで味が完成しているので、自家製麻婆豆腐とかに使うと味を大幅に変えてしまうんです。
あと、本場の麻婆豆腐のレシピでもうま味調味料(味精)は欠かせませんが、僕は自分で作るときは無化調で勝負します。(勝負って・・・誰と戦っている?)
豆腐約300グラムに対し、三種の秘伝醬は大さじ1.5杯を使うことになっていまます。
ということは、この醬1パックで麻婆豆腐8人前くらいは作れそうな感じがします。
今回僕が準備したのは、木綿豆腐350グラム、国産黒毛和牛のひき肉、国産葉にんにく(冷凍)、菜種油、アメリカ産ガーリックミンチだけです。
麻婆豆腐は豆腐と肉にこだわる
僕は麻婆豆腐は牛100%で作ります。肉の脂や旨みは麻婆豆腐に大きく影響します。
肉の選び方によっては麻婆豆腐がおいしくなくなることがあります。(経験済み)
麻婆豆腐には、程よく脂が乗った赤身に近い牛肉が適切だと思っています。霜降り肉など脂が多すぎる肉だと肉の味が主張しすぎてしまったりするんです。でも、それもおいしかったりもするんですけどね。 だけど、味のバランスを考えると、牛肉の脂は多すぎない方がいいです。
僕は、時間があるときは、ひき肉ではなく牛もも肉の塊をみじん切りにして使ったりします。
ちなみに、本場四川でも麻婆豆腐には牛肉を使うが主流のようですが、本場四川ではどこ産の牛肉を使っているのか興味あります。普通に中国産でしょうけど。
もう一つ、麻婆豆腐に重要なのは豆腐です。
料理名に”豆腐”がつくくらい、豆腐がメインの食材ですからね。
豆腐も、高ければいいってものではありません。
豆腐の味が濃い高級豆腐とかだと、豆腐の味や旨みが主張しすぎてしまうんです。
かといって、安くて旨みのない豆腐だとおいしくなくなります。
僕はだいたい1丁(350〜400g)あたり100円強で売られている豆腐を使います。
僕が気に入っているのは、アサヒコ社の消泡剤無添加『国産大山阿夫利豆腐』の木綿豆腐です。
豆腐は木綿と絹ごしのどちらでもいいんです。味は変わりませんが、食感が変わってきます。
絹ごしだと口当たりなめらかで高級感が出てきます。
僕は麻婆豆腐はワイルドな庶民料理だと思っているので、木綿豆腐を使います。 断然木綿派です!
木綿だと型崩れもしにくいですし、豆腐に味が絡みやすいし染み込みやすいと思います。
そして僕は、麻婆豆腐の豆腐は包丁で切らずに手でちぎります。 見た目は悪いですが、豆腐にさらに味が絡みやすくなるし、僕はそっちの方が美味しそうに見える!
完成!!! 食べてみます。
しまった! 油が少なすぎた!
家には鶏がらスープがなかったので、結局味付けは『3種の秘伝醬』だけになってしまいました。
醤油も足してないし、鶏がらスープも足していません。 しかも、油少なすぎた!!!
油が少なかったのと、ガラスープを入れてないから、こんな乾いた感じになってしまったわけです。
『豆腐と挽肉の豆板醤炒め』的な見た目になってしまいました。 液体がないので片栗粉さえも使っていません。
せめて、仕上げに油を足せばよかったんですが、まあダイエット中なので油は追加せすにこのまま食べることにしました。
食べてみると・・・・
お!! これ、なかなか美味しいじゃないですか!!!
醤油や鶏ガラスープや化学調味料さえも使っていないのに! 老酒も使ってません!
その代わり三種の秘伝醬の量を少し多めにしましたけどね。
おそらく牛肉の脂が程よいダシになっているのもあるでしょう。
醬の味が美味しいからこそ、こんなシンプルな原材料でもおいしくできるんだと思いました。
まあ、流石にちょっと物足りなくはありますが、シンプルで美味しい!!
もちろん白飯もバッチリ合います。
そして、ちゃんと熟成豆板醤の味がします。
本場中国のピーシェン豆板醤に似たような味ですが、四川食品工業のサイトによるとこの豆板醤は日本国内で自社で3ヶ月以上熟成させた物っぽいです。
四川の長期熟成豆板醤は2〜3年が普通なので、熟成期間は短めではありますが、豆豉醬や甜麺醤と相まってか、ちゃんとコクがあって美味しいです。 豆豉醤も入っているので、豆豉を用意しなくていいのもいいですね。僕は本場のレシピに倣って麻婆豆腐には甜麺醤は入れないのですが、この醤に使われている甜麺醤は甘さのためではなくコクのために使われているのかいい具合に風味を引き立たせています。 三種の醤のバランスが絶妙なのかもしれません。
ちゃんと鶏がらスープと醤油と老酒を使ったらもっとおいしくできるかも!
今後、自分で麻婆豆腐を作るときは、ピーシェン豆板醤の代わりにこれ(陳健民 三種の醬)を使ってもいいと思いました。でも、全然売ってませんが。
再度作り直し!
見た目が悪い麻婆豆腐(味はいい)ができてしまったので、作り直しです。
今度は、三種の秘伝醬を倍の容量を使って、油も多く入れてみました。
醤油で味を整え、紹興酒も使用しました。
今度は見栄えもなかなかいい感じ!
上記のレシピよりも水と油を多めに入れて、醤油で味を整え、紹興酒を足しただけです。
今回も鶏がらスープや中華だしなどは使っていません。 味の素も入れてない。
この三種の秘伝醤の味だけで無化調の麻婆豆腐ができてしまう!!
物足りなく感じる場合は味の素を少し加えてもいいでしょうけど、このままでもシンプルで美味しい。
使った食材は以下の通りです。(分量はうろ覚え)
作り方は割愛します。
三種の秘伝醬:大さじ3杯くらい
植物油:大さじ4杯くらい。(肉を炒める時と、仕上げの時の2回に分けて使用)
木綿豆腐:350グラム
水:約100cc
国産牛ひき肉:100グラム
おろしにんにく:肉を炒める時に少々
醤油:大さじ1杯くらい
紹興酒:大さじ1杯くらい
葉にんにく:適量
片栗粉:適量
花椒:仕上げに適量
七海涼辛子®:仕上げに適量
この原材料だけで、無化調でも充分に美味しく感じました。
無塩の鶏がらスープを入れるとさらに良くなるでしょうけど、
僕は今後も、この『三種の秘伝醬』を使っていきたいと思いましたが、もうメーカーが作っていないかもしれない可能性があります。
野菜炒めや回鍋肉とかにも使えそうだし、また買いたいなぁ。
ちなみにこれ↓が、僕が普段自分で麻婆豆腐を作るときに使っているピーシェン豆板醤(郫県豆瓣)です。
3年熟成の豆板醤で、有名四川料理店御用達です。
ピーシェン豆板醤は、昔に比べて値段が倍以上になっています。
小瓶(250グラム)で、現在のメーカー希望小売価格は込み920円ですが、以前はは500円前後で売っていたと思います。(数年前)
さらに昔だと、安いところだと300円台で売られていた記憶・・・。
最近は なんでもかんでも値段が上がってて困ります。 僕のギャラは下がっているというのに(笑)
減税と消費税廃止しろやクソカス日本政府!!自分らばかり美味しい思いしやがって、国民を舐めくさってバカにしすぎだろ。
まとめ
★『三種の秘伝醤』は砂糖不使用! (甜麺醤は使われている)
★国産の3ヶ月(3年ではない)熟成させた豆板醤を使用。
★国産なので品質には安心できそう。
★化学調味料は無添加!(ただし、”その他”と書かれている原材料が気になる。)
★シンプルで素朴な味になるものの、この醬だけでも麻婆豆腐の味付けができてしまう!
結構気に入ったので、ピーシェン豆板醤と共に使ってみたいと思います。ブレンドしたりしてもいいかも?見つけたらまた買ってみますが、なかなか売ってないのが残念なところ。 もしかしたら、終売になる(なっている)可能性も?
<了>
コメント