辛さ満足レベル:
旨さ満足レベル:
※レベル表記方法についてはこちらのページを。
味の素の『Cook Do 極』シリーズから、回鍋肉の素『極 麻辣回鍋肉用』が発売されていました。
味の素社は、2024年に発売した本格派な麻婆豆腐の素『クックドゥプレミアム 極 麻辣麻婆豆腐用』の市場の反応が良かったようですので、極シリーズとして別の料理にも広げたのでしょう。
↑これが『クックドゥプレミアム 極 麻辣麻婆豆腐用』です。 これは本格的でおいしかった!
これの評判が良かったために、その流れで新作を出してきたのでしょうね。
『クックドゥPREMIUM 極』シリーズは、この麻婆豆腐用と、回鍋肉用以外にも『香辣麻婆茄子用』というのが発売されたようです。僕は麻婆茄子には興味はない(麻婆は豆腐がいい)ので買ってませんが・・・

『鮮烈な辛さとコク、「肉」を愉しむ回鍋肉。』というキャッチコピー
『とことん突き詰めた麻辣と、こだわり抜いた醬(ジャン)と香(シャン)』がポイントなんだそうです。

辛さの注意書きもあります。
一般的な日本の麻辣よりは強めになっているとは予想します。(極 麻辣麻婆豆腐もそうだったので)
なにせ、商品名が『麻辣回鍋肉用 辛口』ですからね!
辛さレベルの表記があり、5段階中の”5の『辛口』となっています。

いや、ちょっとまてよ・・・ これは”辛さ”レベルではないのかも。左にいくにつれて『甘』になってるので、左にいくほど甘さが増していくのか??
まあ、なんにしても甘くはなく “辛い” ということでしょう。
原材料

原材料はなかなか本格的ですが、甜麺醤が一番多く使われている点と、砂糖の使用量も多めな点が少し気になります。甘めの味になりそうな予感です。
香辛料も豊富で、唐辛子や花椒だけでなく、こしょう、クローブ、シナモン、スターアニス、フェンネル、陳皮など、さまざまなスパイスが使われています。いわゆる「五香」と呼ばれるスパイスの基本構成のようなものですね。
また、鎮江香醋が使われているのも、こだわりの一つといえるでしょう。
回鍋肉はもともと中国・四川省の家庭料理であり、厳密なレシピは存在しないようです。ただし、基本的な味付けは「陳麻婆豆腐」とかなり近いものがあります。
日本の回鍋肉は、豚バラ肉に長ネギ、キャベツ、ピーマン、人参などの野菜を加えるのが一般的ですが、四川では皮付きの豚肉と葉にんにくを使うのが標準的です(とはいえ、家庭料理なので、厳密な決まりがあるわけではありません)。
日本式の回鍋肉は、さまざまな野菜が入っていて栄養価が高いのが魅力です。ただ、日本のものは甘めの味付けが多く、個人的には四川式の味付けのほうが好みです。
(四川では回鍋肉に砂糖は使わないか、使っても隠し味程度ですが、日本ではしっかり甘みを付けてしまうことが多いんですよね……)
栄養成分表示

あくまでも一人前の表示です。 この製品は120グラム入りなので、1製品あたりで考えると、カロリーは300kcalとなります。 もちろん肉や炒め油のカロリーは含まれていませんので、完成後にはなかなかハイカロリーになると思います。 しかし、カロリー気にしてたら麻婆豆腐も回鍋肉も食べられません!
なぜ『回鍋肉』という名前なのか?
ところで、『回鍋肉』という料理名は、なぜそのように名付けられたのでしょうか?
「鍋をぐるぐる回しながら肉を炒める」といった、無意味なパフォーマンスをしながら作るわけではありません。
昔の四川では、祭りの奉納品として茹でた豚肉を供えていたそうです。
そして、祭りの後にその豚肉を料理して食べるわけですが、すでに一度鍋で茹でられていた豚肉を、もう一度鍋で炒めて調理するわけです。 ”回肉(肉を鍋に戻す)”、つまり“鍋を使い回す” という工程から、『回鍋肉』という名前が付けられたといわれています。(あくまでも聞いた話ですし、諸説ある可能性もあります)
用意する材料

用意する材料は、豚バラ肉、玉ねぎ、長ネギとなっています。
日本の回鍋肉にはキャベツやピーマンなどを入れるのがスタンダードですが、この回鍋肉の素にはキャベツやピーマンは入れないようです。 本格さを演出するために日本の定番をあえて避けたのかもしれません。かといって本場風に『葉にんにく』を使うわけでもありません。
本場四川では回鍋肉にはたっぷりの『葉にんにく(中国語では”蒜苗”)』を使うのが一般的ですが、日本では葉にんにくは入手が難しいのもあって、材料に入れなかったんだと思います。
なので、代わりに長ネギと玉ねぎを入れることにしたのかもしれません。
ま、さっき書いたように回鍋肉は家庭料理なので、最終的には何を入れたっていいんです。 味付けなんて麻婆豆腐とほぼ変わらないし!
葉にんにくについて
葉にんにくは、四川では麻婆豆腐にも使われます。僕も自分で麻婆豆腐を作るときには、葉にんにくを使っています。
さきほど、葉にんにくは日本では入手が難しいと書きましたが、それは栽培が難しいというわけではありません。というのも、「葉にんにく」は、にんにくの球根(一般的によく食べられている部分)が成長する前の葉の部分ですから、日本でも栽培できないわけではないのです。
高知県や沖縄県などでは、葉にんにくを料理によく使うようですが、それ以外の地域ではあまり需要がないため、「にんにく」として球根を育てるのが一般的なのでしょう。
また、日本では葉にんにくの収穫時期が冬季(おおよそ12月〜3月)に限られるうえ、食用部分である葉っぱの鮮度が落ちやすいため、市場にはあまり出回らないようです。
僕は、冬の間に国産の葉にんにくをたくさん買ってカットし、麻婆豆腐用に冷凍保存しています。夏場は中華街の青果店などで、中国産のものを購入しています。
回鍋肉は葉にんにくを大量消費してしまうので、僕は葉にんにくは麻婆豆腐専用に冷凍して大切に使ってます。
回鍋肉に使う豚肉
豚肉は皮付き肉の豚バラ肉をつかうのが一般的ではありますが、皮付きの豚肉はあまり売られていませんよね。 なのでこの回鍋肉の素も『豚バラ肉』を使うことになっているのでしょう。 僕も皮付き豚肉よりは皮のない豚バラ肉のほうがいいです。
このように、この回鍋肉の素は本場風に寄せながらも、日本で入手しやすい食材を使って上手にアレンジしているように感じます。(まだ食べてませんが)
ということで、今回は葉にんにくを入れたりせずに、味の素のレシピ通りに作ってみたいと思います!
内容物
箱の中身はレトルトパックが1袋。 特に別添のスパイスなどは付いていません。

作り方
パッケージに書かれている材料と分量と作り方を守って、作ってみます。

おや? この作り方だと、豚肉を先に一度茹でたりとかはしないんですね。
となると『回鍋肉』とは呼べないじゃん! と思ったんですが、玉ねぎを一度炒めた後によけておいて、最後にもう一度鍋に戻すようです。 だとしたら”回鍋肉”ではなくて、『回鍋洋葱』じゃないか!(中国語で玉ねぎは”洋葱”)
なんて、ひねくれたツッコミはやめておきましょう・・・
僕も自分で回鍋肉を作る時は、先に豚肉を茹でたりせず、炒めてそのまま調理しちゃいますからね。
だって、二度手間で面倒でしょ。それによって味が変わるとも思えないし。
しかし、豚肉を先に茹でることによって余分な脂分が出るので少しヘルシーになるのではないかとは思いますが・・・
回鍋肉の素は、なかなか本格的な色合いです。 熟成豆板醤を使っているような感じです。期待大!

調理過程は省略・・・・・
できあがり! 食べてみます。
ちょっと緑の色合いが足りないのがさみしいですが、醬の色がかなか美味しそう。

食べてみると・・・・
うーん・・・・ やはりちょっと甘みが強い・・・・
ただ、日本の回鍋肉のような甘ったるさはありません。
ギリギリ白飯が欲しくなるくらいです。(なくても我慢できる)
でも、味のベースはなかなか美味しいです。エスニックな雰囲気があり、コクも感じられます。
シナモンの香りがやや強めに感じられて、八角も香ります。全体的にスパイシーですね。
そして、肝心の『麻辣』も、強烈ではないもののバランス良く、程よい感じに効いています。
玉ねぎと長ネギの風味や食感も良いアクセントになっています。
葉にんにくは入れなくて正解だったかもしれません。葉にんにくを入れてしまうと色々なスパイスとぶつかってしまい、うまく調和しなかったかも……と想像しています。
これこれ! この油ですよ。

本物の回鍋肉はこの油も特徴なんです。 この油ごと白飯に乗せて食べたい!!!
でも、ちょっと甘みが強いので、今回は白飯はあまり欲しませんでしたが・・・
使った油は大さじ計2杯で分量通りです。
あと、豚バラ肉からも油(脂)が出てきますからね。(だから油も美味しくなるんです)

この油感は本格的です! 回鍋肉は麻婆豆腐と同じく油感も重要!!
この油がまた美味いんです。(ダイエットしてるくせにね)
甘みもあるために白飯は強烈には欲しませんが、この油を見ると無駄に白飯に絡めて食べたくなる。(ダイエットのために 我慢しました)
さすが『極』というだけあって、色々研究した感があり、日本で今までになかったタイプの回鍋肉の素です。
これで甘くなかったら最高だったのに、そこがちょっと残念でした。
僕は陳麻婆の回鍋肉の素(中国製)⬇︎の方が好きかな。 (砂糖も甜麺醤も使われておらず甘くない)
ただ、 もう輸入をやめてしまったのか、どこにも売っていないんです・・・
残念。
<了>
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